『退職にあたり』
指導員C
一身上の都合によりこの春で自然学園を退職することになりました。
仁淀川町の皆様には大変お世話になりました。ありがとうございました。
自然学園へ来た当初は右も左も分からずに文字通り右往左往していたように思います。
数ヶ月経つと徐々に町のことや子どものことが分かり始め
毎日を楽しく過ごせるようになりました。
仕事に慣れるにつれ子どもに要求することも増えました。
でも求めすぎてしまうと子どもにも僕にも居心地が悪いことにもいつしか気が付きました。
ちょうど良いラインを見つけ、乗り越えたり届かなかったりしながら
子どもと向き合う今のやり方に至っています。
そんな風にして中学生という大切な時間を彼らの隣で過ごせたことはとても貴重な日々でした。
自然学園にいていつも思うことは、
学園の子は(学園自身も)仁淀川町に支えられているなあということです。
学園の食事には町内の方から頂いた食材が時々並びます。
学園の子どもを土居川へ連れて行くと勉強をしている時の百倍くらい楽しそうに遊びます。
学園の子がソフト部の試合へ行くと先生や保護者の方はもちろんのこと、
知らないおじさんにも「いいヒットだった」と褒めてもらって喜んで帰って来ます。
町の人や自然に支えてもらいながら子どもたちが大きくなっている事を実感します。
都会から自然学園へやって来た子どもは本当にいい経験をさせてもらっています。
大きな街に出かけるとなお更そう感じます。
以前、どこかで聞いた言葉にこんな言葉があります。
「子ども時代に心の池が満たされると生涯かれることのない泉になる」。
仁淀川町の人や自然と触れ合う中で自然学園の子供たちだけでなく
僕自身の泉もずいぶんと満たしてもらいました。
感謝の心を胸に自然学園を卒園しようと思います。ありがとうございました。