池川の山村留学20年の記録

学園のおいたち

自然学園ができるまで

1988年、元教員であり高知県出身の鈴木康正氏が旧池川町にて池川塾を始めたのが後の池川自然学園へとつながる最初の姿でした。下校時に保護者が不在となる小中学生を預かり子守役をする役割としての開塾でした。

その後、「もっとたくさんの子どもたちに勤労体験をさせてあげたい」との想いから4年の歳月をかけて1992年旧池川町竹ノ谷地区に池川自然学園を完成させました。

自然体験を通した子どもたちの健全育成に取り組み、約400名の山村留学生が学園で生活を送りましたましたが財政上の理由により2013年3月にて事業を終了しました。

設立趣旨

戦後日本は、目覚しい経済的発展を遂げ、物質的には豊かな国に成長しました。

しかし、その一方で都市の過密現象、公害問題に端を発した自然の喪失や人間疎外という問題が生まれています。家庭においても共働き所帯の増加や核家族化、少子化などによって、親子の粋が希薄になり十分な家庭教育ができなくなりました。

こうした社会問題で、最初に犠牲となるのは純粋な心を持った青少年です。自立心や忍耐心に欠ける青少年たちは、経済発展する社会によって傷つけられたと言えるかもしれません。

緑と清流に包まれた「池川町」には、人間の心に潤いを与える豊かで美しい自然環境と、心を和ませる温かい人情が残っています。この優れた環境は、都市生活で疲れた青少年の心を癒し、豊かな感性を取り戻すために最適の場所であると確信します。

この池川自然学園は、青少年の健全育成と、若者定住による活力ある地域造りの拠点として発展するよう願って設立するものです。

財団法人池川町ふるさと体験センター

設立者池川町

事業概要

山村留学

山村を愛する児童生徒、都会に馴染めない児童生徒を預り、共同生活や動・植物の飼育・栽培等の生活体験を通じて、自立心や愛育心を養い、感謝と思いやりのある心を育てます。

  • 通学希望者は、池川小・中学校に留学させることで、行き届いた学習指導を受けるとともに社会性を伸ばし、都市と山村の交流を図ります。
  • 不登校児童や心の弱い児童生徒は、親元を離れた共同生活と勤労体験を通じて社会適応力を身につけて、元の学校へ復帰できるようお手伝いします。

学園留学

山村を愛する青少年、都会の生活環境に馴染めない青少年の中から留学希望者を預り、寄宿舎生活を送ります。この共同生活や勤労体験を通じ、感謝や思いやりの心を育て自立心と忍耐心を養います。また、社会適応力を身につけるため、留学中に町内企業などへの体験就労もあります。学業を目指す青少年には、余暇に通信高校生として学習することもできます。

自然体験活動

恵まれた自然環境の中、野外活動などで自然と親しみます。また、この自然体験を通じ、都市と山村の子どもたちとの交流を図ります。

親子自然体験

親子が一緒に宿泊し、自然を体験する場を提供します。ここで、親子のふれあいや共通の勤労体験から、親子関係のあり方について学びます。また、この体験から自立心や愛育心,忍耐力が自然と身につくよう、お手伝いします。

青少年健全育成のための野外活動の施設づくりと運営

その他、青少年健全育成と山村活性化に必要な事業

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