『学園に来てから』 (平成9年度) 高一年齢男子
ぼくは、去年の四月十五日の月曜日に、この学園に体験入園として入って来た。
最初は、こんな山の中の生活についていけるかな、すごく、ひまで、やめてしまうかもしれないと、不安だったけど、当時いた中三のY君とすぐに友達になって、一人よりも二人でいる時間が多くて、いろんな事や、「ここ、ひまやろ。」とか、いろんな事で話し相手になったから、すごく、がんばれたと思う。
夏ぐらいに、もう帰りたいと、親に電話したこともあった。すると、「ここで続かんようやったら、高知市に帰っても続かんぞ。」とお父さんに言われて、確かにそうかもしれんと、思って、何度もはげまされた。
中二のN君とも仲良くなって、弟みたいな存在だった。僕は、ここに来て初めて、年の差がある人たちと、共同生活が出来て、とても忘れられないような、思い出がつくれたと思う。
サッカー大会があったり、バレーボール大会があったり、お祭りに遊びに行ったり、体育大会、いろんな事があって、とても楽しかった。
ここに来て、山羊や鶏、うさぎの飼育なんかも、初めて体験できた。きたないけど、山羊もちゃんと、ごはんを食べないと、生きていくことが出来ないんだなということが分かった。ぼくは、飼育をさぼったり、うそをついたりして、スタッフに迷惑ばかりかけて、悪い事をしているなと、いつも思うけど、やってしまう。それも、今となっては、いい思い出になって、山羊をまた、どこかで見たら、思い出すと思う。
まず、ここに来て、ぼくの目指しているものが見つかったので(専門学校進学のこと)、とても、こういう環境が、ぼくの夢を探し出してくれたのかもしれないと思う。
また、この学園に、絶対に、何度も、遊びに来るし、役に立てたらいいなと思う。
ここに居ると、家に居る自分よりも本当の自分を出せて、県外にも友達が、いっぱい出来て、すごく、ぼくの、一生の思い出が、作れた気分のように思う。
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